コンサル、銀行、投資家など、様々な方が一様に口をそろえて言うことが、「経営計画書は大事ですよ」という言葉。
正直なところ、「言われんでもわかっとるわ!」とか、「作っても計画通りいかんのよ。」とか、「経営に必要なのはそんなお題目じゃねえ!」と思ったりしませんか?
いい子ちゃんしいのアドバイザーは、「計画を立てて、その進捗に沿って事業を進めていくことが大切です」と言います。
まあ、間違ってはいませんが、多くのパターンではそういっても響かないのも事実。
今回は、「超」小規模企業向けに、お題目ではない別の理由で経営計画書のメリットについてお話しします。
経営計画書の最大のメリットは、補助金がもらえること
ぶっちゃけて言うとタイトルの通りで、経営計画書がないと、補助金はもらえないし、融資も審査落ちどころか、審査まで行かないこともあります。
「いや、この間給付金とかもらったよ」と思っている方もいるかもしれません。
今はコロナのせいで諸々が緩いのでもらえているだけです。もしコロナが収まったらかすりもしませんよ。
ついでに言えば、銀行や商工会議所にまめに報告し、適宜支援を受けていると、少なくとも審査まではスムーズにいきます。
作れるなら、作っといた方が良いのです。
経営計画書が作れない状態は、危険です
経営計画書の作り方は人によって千差万別ですが、おおむね以下のような内容が盛り込まれていることが多いです。
- 事業の社会的意義
- 競合に対する自社のポジション
- 他社にない強み
- 売上計画(3年から5年ほど)
- 売上計画に沿った損益計算書
- 資金繰りの見通し(これは一年分あれば十分です)
社員が10人以下の「超」小規模企業は、下半分の数値計画はともかくとして、意外と自社の強みなどがいまいち曖昧なケースが少なくありません。
「じゃあ何で起業したの?」と思う方もいるかもしれませんが、起業のきっかけは様々です。
また、起業当時から顧客にあてがあって、その流れで起業しているケースも少なからずあると思います。
しかし、競合が増えて経営が厳しくなってくるとそうもいっていられません。そうなったときにはじめて、専門家に相談することになります。
自社の強みが明確になっていないと、広報や販促がすべて意味を成しません。今のうちからでも遅くないので、自社の強みと競合に関しては言葉で表せるようにしておきましょう。
「とりあえず作る」の前に自社の強みを再確認
経営計画書は補助金や融資などの側面と、自社の広報活動の強化という側面の2つの顔があります。
焦って作っても作文になるのがオチなので、まずは自社の強みと競合とのポジショニングを考えましょう。
次回以降で、数値的な面の考え方も触れていくので、強みがはっきりしたら数字で固めていきましょう。
それでは、また。